頭痛治療法

2種類の治療法

@急性期治療(頓挫療法)
頭痛発作がおこった時になるべく早く頭痛を鎮めるための治療法

発作回数が月に数回以内で、片頭痛発作による生活への悪影響があまりなければ急性期治療を中心にします。
急性期治療(頓挫療法)には市販薬も含め鎮痛薬が広く使用されています。
2000年以降わが国でも、片頭痛に有効なトリプタン系薬剤が使用できるようになり、多くの片頭痛患者さんが恩恵をうけています。
鎮痛薬の上手な使い方としては、頭痛発作のなるべく早期に使用することと、過剰に連用しないことです。
連用により鎮痛薬誘発性頭痛といわれる別の頭痛がおこってきます。

A予防療法
頭痛がある日もない日も毎日お薬を飲んで頭痛発作を起こりにくくし、また、頭痛発作が起こっても軽くすむようにするためのです。

予防療法にはCa拮抗薬やβ遮断薬といわれる薬剤がよく用いられています。
塩酸ロメリジン(ミグシス、テラナス)は片頭痛治療薬として使用されているCa拮抗薬です。
β遮断薬ではプロプラノロール、メトプロロール等がよく用いられています。
抗てんかん薬であるバルプロ酸やトピラマートも片頭痛の予防に有効です。
また、抗うつ薬、特に三環系抗うつ薬に分類されるアミトリプチリンも用いられています。
慢性的な痛みのために抑うつ的になることがありますが、うつ状態でない慢性頭痛の場合にも有効であることが確かめられています。



頭痛の発作回数が多い場合や、頭痛の程度が高度の場合、頓挫療法があまり効かない方は予防療法を併用するのがよいでしょう。
また、片麻痺性片頭痛や、脳底型片頭痛、遷延性前兆を伴う片頭痛、片頭痛性脳梗塞など重大な神経障害をおこすおそれのある 特殊な片頭痛の場合も予防療法が必要です。
予防療法の治療目標は、頭痛発作の回数を半分以下に減少させて、頭痛の程度を軽くすること、
頭痛の持続時間を短縮し、急性期治療薬の効果を増強して、頭痛による日常生活への影響を最小限にして活動性を改善することです。

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